2016年10月15日

【残り1週間です】「英国、セントアイヴスの風」展

ひさしぶりにブログを更新いたします。
益子陶芸美術館では現在、「英国、セントアイヴスの風 -リーチポタリーで学んだ日本人陶芸家」展、また益子国際工芸交流事業で招聘した海外作家の成果を紹介した「技法で振り返る、イギリス陶芸家4人展」を開催中です。企画関連のお知らせは随時、Facebook、Twitter、また当館ウェブサイトの新着情報欄に掲載していますので、ぜひチェックしてみてください。

「英国、セントアイヴスの風」展では、バーナード・リーチを訪ねて実際に渡英した三人の日本人陶芸家に焦点を当てていますが、その舞台であるセントアイヴスについて、少し触れたいと思います。

セントアイヴス(St Ives)は、イングランドの南西端、コーンウォール州にある港町です。ロンドンからセントアイヴスまでは西へ約500km、列車でおよそ6時間かかります。1920年にバーナード・リーチが濱田庄司とともにセントアイヴスに渡り、リーチポタリーを築いたことで有名ですが、セントアイヴスには19世紀以来、多くの芸術家たちが移り住み、芸術家コロニーを形成してきました。特に1920〜30年代にかけて、画家ベン・ニコルソンや彫刻家バーバラ・ヘップワースなど、国際的に活躍したアーティストがセントアイヴスを拠点としていました。ニコルソンと交流のあったピエト・モンドリアンもセントアイヴスを訪れていますし、それ以前には作家のヴァージニア・ウルフが生活していたことでも知られています。セントアイヴスという地は、20世紀の多くの芸術家にとって、インスピレーションの源になってきたといえるかもしれません。

現在は、漁業や観光業を主産業とする、人口約1万人ほどの小さな町ですが、毎年6月頃から始まるヨーロッパのヴァカンスの時期になると、憩いを求める人々で町中がにぎわいます。こちらの写真は、2年前にセントアイヴスで撮影したものです。



展覧会は10月23日(日)まで。皆様のご来館をお待ちしております。

[YM]